はじめに
ブログを始めたことをきっかけに、経験や情報をアウトプットするためのツールとして”人に伝えるための文章”とはどのようなものか学ぼうと考えていました。
今回は沢山のトップブロガーが紹介している「新しい文章力の教室」について、即実践できるようにポイントを絞って紹介したいと思います。
- これからブログを始めようとしている
- どこから書き始めていいかが分からない
- 伝えたいことがうまくまとまらない
このような方にとてもオススメできる内容です。
いい文章とは
この本における良い文章とは「完読される文章」です。
完読されるために、どのような努力をして、どのような手順で文章を作成すればよいかについて5つのChapterで解説されています。
Chapter1では文章の構成について、そしてChapter2-5では文章の整え方について学ぶことができます。
今回は私が読んでみて即実践できそうなポイントに絞ってお伝えしたいと思います。
「新しい文章力の教室」の紹介
- 出版社 : インプレス (2015/8/7)
- 発売日 : 2015/8/7
- 言語: : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 208ページ
著者の紹介
唐木 元(からき げん)
1974年東京都生まれ。株式会社ナターシャ取締役。大学在学中よりライターとして働き始める。卒業後は事務所「テキストとアイデア」を開設、雑誌を中心に執筆・編集の現場に従事した。2004年より編集者として、ライブドア・パブリッシング、幻冬舎、KI & Company(ジーノ編集部)と3つの出版社に勤務。2008年、株式会社ナターシャに参加し、編集長として「コミックナタリー」「おやつナタリー(終了)」「ナタリーストア」を立ち上げた。
Chapter1 書く前に準備する
文章は目に見えている部分だけではありません。
事実→ロジック→言葉づかいという入れ替えることのできない順番で構成されており、私達が目に触れるのは言葉づかいという表層だけです。
事実とロジックがしっかりとしていると、それだけで文章の7割が完成しています。
ロジックとは
文章の書き方を学ぶ入門者は、まずはロジックについて学ぶ必要があります。
では、ロジックに必要なものはなんでしょうか。それは、「主眼と骨子」です。
主眼
「主眼」とはテーマ、コンセプト、切り口のこと。
この文章で何を言うのか、何を言うための文章なのか。
文章のオリジナリティはこの主眼、つまり事実を取り扱う切り口に宿ります。
骨子
「骨子」とは主眼を構成する骨組みのこと。
この骨組みは要素、順番、軽重の順に構成されます。
言いかえると何を、どれから、どのくらい話すかということです。
主眼と骨子の組み立て方
まずは要素を揃えるために、
- 紙1枚を準備する(構造シートと呼びます)
- 書きたい話題を箇条書きにする
- 事実を集めてトピック化する(要素)
- 並んだトピックから主眼を設定する(主眼)
- 主眼に準じて取り扱うトピックの順番を決める(順番)
- アピールしたい優先度をABCで決める(軽重)
このロジックをプラモデルに例えると、
- パッケージの完成図…主眼
- パーツそれぞれ…要素
- 組立説明書…順番、軽重
となります。このように、パーツ毎に分けてみるとシンプルになります。
そして、文章の基本構成は大事な結論から言うことです。
文章の冒頭で読者の興味をグイッと引きつけて完読を目指しましょう。
Chapter2 読み返して直す
重複を見つける
単語、文節、段落、記事の内容などあらゆるスケールでの重複に気をつけなければいけません。
基本スタイルは一文一義
長文だと文意を理解するために読者に負担がかかってしまいます。適切な長さの文章に切り分けましょう。
見た目は開く方向が好まれる
つまり事→こと、時→ときのように漢字を多用するのではなく適度にくずした方が読者は読みやすいです。
Chapter3 もっと明快に
文章が完読されるためには伝えたいことが伝わることが大切で、書き手の自己満足を押し付けるだけではダメです。
読者に負担を与えずに、伝えたいことをすんなりと最後まで飲み込んでもらうことが大切です。
余計な単語、言い回し、接続詞などを削る
伝聞表現では説得力に欠けてしまうため注意
事実であれば言い切ってもOKです。言い切る自身がなければ事実確認からやりなおしましょう。
情報を列挙するときは語句のレベルを合わせる
ジャンル、期間、動詞と名詞などはレベルを揃えましょう。
情報は多ければいいわけではない
テーマを意識して、取り扱うトピックを適切に取捨しましょう。
Chapter4 もっとスムーズに
スピード感を意識
文章をスムーズに読んでもらうために大切なのは文字数あたりの情報量、つまりスピード感です。
冗長な表現を避けて一文を短くすることは大原則ですが、読者が早すぎず、遅すぎず、適切に読めるスピード感を意識しましょう。
これ、あれ、なに、という「こそあど言葉」はできるだけ使用しない
具体的な言葉で文章を構成しましょう。
一般的ではない略語などの用語を説明なしに用いない
客観的な根拠を添える
「人気」や「豪華」などという主観的表現には、○万部売り上げている、観客動員数○万人、などの客観的な根拠を添えましょう。
Chapter5 読んでもらう工夫
具体的なエピソードを書く
文章のオリジナリティは客観的事実に宿ります。具体的なセリフや会話の引用など客観性を呼び込むので効果的に使いましょう。
タイトルは、テーマを扱う切り口を研ぎ澄ませて
なにが言いたいのか、なにを伝えたい文章なのかが分かるように記載します。文章の要約では無いことに注意しましょう。
レビューを書くときは、自分にインタビューをしながら深堀りしていく
レビュー記事などは客観的事実よりも主観的な意見を前面に出し、それを事実で補っていくとうまく伝わります。
ただし、押し付けてしまうと読者が白けてしまうのでバランスに注意が必要です。
まとめ
今回は特に活用できそうなポイントに絞って紹介させていただきました。
この本を読む前と後では、確実に文章というものの書き方が変わると思います
本書ではよりわかりやすく、沢山の具体例を交えて解説されています。
書き方はトレーニングで変わります。意識して続けていきたいと思います。
以上です。